パリオリンピックの女子ボクシングで大注目されている、イマネ・ケリフ選手。
実は、彼女はアンドロゲン不応症と呼ばれる疾患をもっており、男性のXY染色体を持ちながら女性の特有の器官をもっています。
女の子として育ててきた娘の疾患に対して、家族はどのように考えているのでしょうか。
こちらの記事では、イマネ・ケリフ選手の家族について調査しました。
【家族構成】イマネ・ケリフの両親はどんな人?
引用:NY POST
イマネ・ケリフ選手は、北アフリカにあるアルジェリア、その北西部のティアレト州の田舎村で育ちました。
父親は、単身赴任で家にいないことが多かったようです。
アルジェリアの広大な国土の大半を占めているサハラ砂漠に溶接工として働きに出ていました。
母親は、クスクスというデュラム小麦粉を原料としたショートパスタを売っていたそうです。
クスクス(couscous)は、モロッコ発祥でアルジェリアでも名物料理として日常的に食べられている料理です。
お料理が上手なお母様なのでしょう。
引用:世界の地方料理
ボクシングに精通しているわけでもなく、スポーツのバックグラウンドあるわけでもない、ごく普通のご家庭で生まれ育ったようです。
引用:NY POST
実は、ケリフ選手はユニセフの大使を務めています。
アルジェリアは都市部では物価が安く生活水準も高い国ですが、治安が悪いところも多い国です。
女性の地位はまだまだ低い傾向にあり、地位向上に努めています。
ケリフ選手は、ユニセフ大使になったことを次のように語っています。
「大使であることを誇りに思う。人道支援は私にとって名誉であり、アルジェリアの子どもたちに対する私たちの責任です。 私はこの環境で育ったので、よく知っています」
「サポートを必要とする子どもたちがたくさんいます」
引用:PRESS TV
一般家庭で育ったケリフ選手が、ボクシングを通じて世界で活躍することによってアルジェリアの女性や子供たちの地位向上を支えています。
ご両親も誇りに思っているのではないでしょうか。
イマネ・ケリフは性別の偏見で父親にボクシングを反対されていた?
引用:Il Messagerro
イマネ・ケリフ選手は、もともとサッカーをしていましたが、十代の後半にボクシングに転向しました。
保守的な家族やイマネ・ケリフ選手が住んでいたコミュニティは、
サッカーやボクシングは「男性だけのもの」と考えており、相当な偏見があったようです。
サッカーをしていたイマネ・ケリフ選手は、16歳ごろ周りの男子から脅威的な存在だと思われており、喧嘩を売られることが多くありました。
皮肉なことに、彼女は男子たちのパンチをかわすのが上手く、その素質が彼女をボクシングの道へと引き寄せたのです。
引用:日刊スポーツ
父親は当初は女子のボクシングを認めませんでした。
イマネ・ケリフ選手は、トレーニングに参加するために必要な隣の村までのバス代を金属くずを売って稼いでいたそうです。
いまだ父権制の伝統を重んじるアルジェリア社会。
母親も父親には逆らえなかったと考えますが、クスクスを売ったお金で娘を支えていました。
引用:NY POST
しかしながら、現在は父親も精力的に娘のボクシングを支えています。
父親のアマルさんはイマネ・ケリフ選手の1番のファンです!
彼は、娘のことを次のように語っています。
「娘は私の名誉です。彼女はチャンピオン。私を尊敬してくれて、私も彼女を励ましつづけてきた。パリでメダルを獲ってくれることを願っています」
また、娘の性別についてもアマルさんは出生証明書のような文書を広げながら、
「6歳のときからスポーツが大好きな可愛い女の子なんです。これは私の家族の公式な登録書ですが、『1999年5月2日、イマネ・ケリフ、女性』と書いてあります。ほらここに。ちゃんと書いているでしょう。公式文書は嘘をついていないのです」
と訴えています。
引用:Il Messagerro
娘がオリンピックに出場したことで、性別に関してバッシングされている姿はとても辛いことでしょう。
準々決勝で戦ったハンガリーのハモリ選手には、試合前に中傷ともとれる画像をアップされてしまいましたが、
どちらも最後まで堂々と戦い、最後にはハグをしてお互いを称え合いました。
引用:Instagram Luca Hamori
引用:BBC
精一杯戦い、ついに決勝まで昇りつめたイマネ・ケリフ選手。
金メダルに大手がかかっています。
イマネ・ケリフに兄弟はいる?
引用:引用:Il Messagerro
イマネ・ケリフ選手には、妹が2人、弟が1人いると考えられます。
ケリフ選手が長女、その下に妹→弟→妹という順だと考えられます。
まだ下の妹は小さく、4人兄弟の長女として任せられている部分多いのではないでしょうか。
きっとしっかり者のお姉ちゃんなのでしょうね。
イマネ・ケリフの家族(両親/兄弟)/性別 まとめ
ここまで読んでくださってありがとうございます。 Grazie!
こちらの記事では、イマネ・ケリフ選手の家族について調査しました。
ついに決勝に向かうイマネ・ケリフ選手。
当初はボクシングに反対していた父親も、今では大のサポーターです。
ケリフ選手の性別については、賛否両論あるとは思いますが、オリンピック上のルールで戦っている以上、何の問題もありません。
優勝すれば、「やっぱり。男の染色体だもんね。」という批判があるのは目に見えています。
しかしながら、ケリフ選手もここまでボクシング女子選手の中で、勝ったり負けたりしながら成長してきた選手。
金メダルを取ったときには、ここまでの道のりを称賛しようではありませんか。
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