積水ハウスが2017年に巻き込まれた「地面師事件」。
最近では、Netflixでドラマ化されました。
五反田の土地取引で50億円以上を騙し取られたこの事件は、日本を代表する大企業に起きた前代未聞の詐欺事件として多くの注目を集めまています。
その後の対応や影響も波紋を広げ、現在に至るまで解決していない問題も多いです。
本記事では、事件当時の積水ハウスの担当者やその後、なぜ騙されたのかを徹底解説します。
顔画像】地面師事件積水ハウスの担当者は誰?
積水ハウスの地面師事件で名前が取り沙汰されるのが、当時の主要メンバーであった藤原元彦氏と和田勇氏です。
藤原氏は戸建て営業のエースとして知られ、事件当時は神奈川営業本部長として現場を仕切っていました。
一方、和田氏は「中興の祖」とも称される元会長で、積水ハウスを2兆円企業に成長させた立役者です。
藤原氏はこの事件の直接的な担当者ではないものの、現場主義のリーダーとして社員の信頼を得ていました。
和田氏も事件後の対応に積極的で、調査や責任追及を進めようとしていましたが、後に内紛で失脚しました。
この事件をめぐる経営陣の混乱は、和田氏を支持する「現場派」と現経営陣との対立を象徴しているようです。
【時系列】地面師事件積水ハウスの担当者はその後クビになった?
積水ハウス地面師事件の概要を時系列でみていきましょう。
日時 | 出来事 |
2017年4月頃 | 地面師グループが偽造書類を用意し、積水ハウスとの交渉を開始。 |
2017年6月1日 | 積水ハウスが契約を締結し、代金14億円を支払う。 |
2017年6月下旬 | さらに41億円を支払い、計55億円が地面師に渡る。 |
2017年7月下旬 | 所有権移転登記で不正が発覚し、和田勇氏が事件解明に積極的に取り組む。 |
2018年 | 主要メンバーが逮捕されるが、資金回収は困難。 和田勇氏が内紛により会長職を退任、藤原元彦氏は大阪に異動。 |
2019年 | 経営陣の内紛が発生し、和田前会長が失脚。 |
2020年以降 | 損害回収が進まず、調査報告書の提出命令も。 藤原元彦氏が「親の介護」を理由に退職。 |
現在 | 業績悪化や社員の不満が続き、信頼回復に課題。 |
地面師事件の後、藤原元彦氏は現経営陣の下で突然の退任を余儀なくされました。
2020年6月には「親の介護」を理由に自身の申し出で退職とされていますが、実際には前会長・和田勇氏との親しい関係が原因で「粛清人事」と噂されました。
和田氏は地面師事件の責任を問う姿勢が強く、現経営陣と対立したようです。
結果として2018年に会長職を追われました。
藤原氏も、和田派の象徴的な人物として大阪本社へ異動させられるなど、周囲の環境が厳しくなりました。
この一連の人事は、事件後の信頼回復を目指す積水ハウス内部での派閥争いを浮き彫りにしています。
社員の間でも混乱と不信が広がり、業績不振の一因となっているようです。
積水ハウス地面師事件の担当者はなぜ騙された?
地面師グループは、他人の土地の権利を主張するため、印鑑証明書や登記簿など公式書類を精密に偽造しました。
その精度は非常に高く、多くの人が偽造だと見抜けないほどでした。
さらに、積水ハウスは取引を急ぐ必要があり、通常よりも確認作業が簡略化されていたとされています。
不動産の取引では、本来なら複数の担当者が慎重に確認を行うべきですが、この案件ではそうしたプロセスが十分に機能していなかったようです。
また、地面師の仲間の一人と積水ハウスの社員の一人が知り合いで、すでに信頼があったため簡略化されたという情報もありました。
こうした背景から、地面師に隙を突かれる結果となりました。
この事件は、単に騙されたという話にとどまらず、大企業の管理体制や判断ミスが浮き彫りになった点でも注目されます。
積水ハウスが今後同様の被害を防ぐためには、内部の確認体制や社員教育の見直しが必要不可欠です。
積水ハウスの55億円は戻ってくる?
まず、地面師事件では取引が宅建業法に違反しており、不動産取引の安全性が守られなかったことが問題の一因です。
法律上、不動産取引では登記簿の確認や本人確認が義務付けられていますが、
今回のケースでは偽造された登記簿や身分証明書が巧妙すぎたため、担当者がそれを見抜けませんでした。
このような場合、民法の「無効な契約」に該当し、取引自体が無効となります。
これに基づき、積水ハウスは地面師グループに不当利得返還請求を行うことが可能です。
しかし、詐欺師たちは資金をすでに使い込んでいたり、隠していたりするため、全額の返還は現実的には難しい状況です。
また、刑事訴訟で加害者に罰を与えることはできますが、民事訴訟での損害回復には時間がかかります。
結果として、被害額全体が回収される可能性は低いといえます。
この事件は、不動産取引におけるリスク管理の重要性を改めて浮き彫りにしました。
積水ハウス地面師事件について世間の声は?
地面師事件の口コミ
「大企業だから80億円を取られても笑って話せるって、逆にすごいと思うけど、下請けへの還元が少ないのは気になるな。」
「社長が責任を取らずに辞めてないのはすごい。同期も銀行で騙された経験があって、いろいろ驚く話だ。」
「会長と社長の対立で手続きがすっ飛ばされ、後に社長が会長を解任って、内部の人間関係がややこしいんだなと思う。」
「偽の身分証で騙された話、実際に相続前だと息子に権限がなかったのも仕方ないとはいえ複雑な話だったな。」
「積水ハウスの情報漏えい問題や強盗ターゲットリストに流れた可能性、ガバナンスに問題があるのかもしれないと感じる。」
【引用元:ヤフーニュース】
企業批判:積水ハウスの対応やガバナンスについて疑問を呈するコメントが多く見られました。
内部事情の指摘:社長と会長の対立、社内の人間関係の複雑さに関するコメントが目立ちました。
責任感に対する疑問:社長や役員が責任を取らないことに対する批判が強いです。
詐欺事件の背景:事件の詳細や騙された経緯についての理解を深めるコメントが多いです。
大企業の対応:大企業ならではの対応に対する驚きや疑問が表現されています。
Netflix「地面師たち」の口コミ
「実際の事件が基になっているだけあって、リアルな感覚がありつつも、ハラハラドキドキが続く展開に引き込まれた。」
「地面師側の魅力的なキャラクターたちに惹かれつつ、彼らの崩れ落ちる姿も気になり、次が待ち遠しかった。」
「予想外の展開と緊迫感が続くドラマ、特にアントニーの演技が素晴らしくて、彼の役柄には完全に引き込まれた。」【引用元:filmarks.com】
リアル感とハラハラ感:実際の事件を基にしたリアルな感覚と、続きが気になって止まらないハラハラ感が強調されています。
キャラクターの魅力:登場人物たち、特に地面師側のキャラクターや演技が魅力的で、視聴者を引き込む要因となっていることが強調されています。
展開の面白さ:予想外の展開やテンポの良さが視聴者にとって魅力的で、物理的な争いを含めたラストに関する意見もあります。
書籍「地面師 他人の土地を売り飛ばす闇の詐欺集団(著者:森功)」の口コミ
「地面師が土地を騙し取る手口、改めて知るとゾッとする。警察も手を出しにくいとはいえ、こういう犯罪にはもっと厳しい対応が必要だと思う。」
「積水ハウスの55億円被害も信じられないけれど、どんな組織的な詐欺でも驚くほど巧妙に行われていることに恐怖を感じる。」
「不動産の取引の難しさと、地面師の手口を知ると、今後の土地取引にはもっと警戒心が必要だと思う。」
【引用元:読書メーター】
驚きと恐怖:地面師の手口や大企業が被害を受ける状況に驚き、恐怖を感じるコメントが多いです。
警察や法の対応への不満:警察や司法の対応が不十分であることに対する不満が表現されています。
土地取引の難しさ:土地取引や不動産業界の複雑さに対する理解や警戒心を高めるコメントが多く見られました。
地面師 積水ハウスの担当者 まとめ
今回は、地面師事件について調査しました。
地面師事件は、2017年に積水ハウスが55億円の損害を受けた事件です。
この詐欺事件では、地面師グループが偽の書類や偽造された土地の所有者であると偽り、積水ハウスを騙して巨額の取引を行いました。
55億円とは、想像を絶する金額ですよね。
また、積水ハウスが受けた地面師事件の影響は、経済的な損失だけにとどまりません。
社内の人事問題、信頼回復の難航、業績悪化など様々な課題が残されているようです。
今後の企業運営においては、より一層の注意が必要だと感じられました。
規模は違うかもしれませんが、私たちも「モノの売買・契約」には注意が必要ですね。
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